歯周病

歯周病

歯周病の直接的な原因は歯垢(プラーク)です。歯垢は細菌の塊であり、歯垢の中で毒素が作り出され、歯肉に侵入して炎症を起こします。歯肉の炎症が進行すると歯肉の腫脹し、歯と歯肉の隙間が深くなり、炎症が深部へと進んでいきます。
歯根膜が壊され、歯槽骨が喪失し始めます。そのまま放置すると、歯槽骨の喪失が進み、歯が動揺し始め、歯が脱落することもあります。

自分でできる歯周病のチェックポイント

  • 歯を磨いた時に歯肉から出血することがある
  • 歯肉が赤く腫れている
  • 口臭がする
  • 口の中がネバネバする
  • 歯がグラグラしている
  • 食べ物が歯の間に挟まりやすい
  • 歯が長く伸びた感じがする

歯周病と全身疾患について

心疾患

疾患は、食生活や運動、ストレスなどの積み重ねが引き起こす生活習慣病の一つです。
歯周病にかかっている人は、そうでない人と比べ、心疾患を発症するリスクが高いという報告があります。
歯周病が重篤であればあるほど、その発症リスクは高いとも言われています。歯周病によって歯周組織で産生された炎症性物質が血流を介して心臓血管に影響を及ぼすためと考えられています。

脳梗塞

歯周病の人はそうでない人より2倍以上、脳梗塞になり易いと言われています。
血圧、コレステロール、中性脂肪が高めの方は、動脈疾患予防のためにも歯周病の予防や治療は、より重要となります。

糖尿病

日本人の糖尿病
強く疑われる人=約890万人
可能性を否定できない人=約1320万人
合わせると2,210万人いると推定されます。
(平成19年国民健康・栄養調査より)

歯周病は糖尿病の合併症の一つ

歯周病は以前から、糖尿病の合併症の一つと言われてきました。実際、糖尿病の人はそうでない人に比べて歯肉炎や歯周炎にかかっている人が多いという報告が多く存在します。
さらに最近では、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという関係も明らかになっており、歯周病と糖尿病は、相互に影響を及ぼしあっていると考えられるようになってきました。
また、歯周病治療で糖尿病も改善することが分かってきています。

妊娠

妊娠性歯肉炎

一般的に妊娠すると歯肉炎にかかりやすくなると言われています。
これには女性ホルモンが大きく関わっており、妊娠中期から後期にかけて妊娠性歯肉炎が起こりやすくなると考えられています。
ただ、基本的には歯垢が残存しない清潔な口の中では起こらないか、起こっても軽度ですみますので、妊娠中は特に気をつけてプラークコントロールを行いましょう。 油断すると出産後に本格的な歯周病に移行する場合もありますので注意が必要です。
また、まれに妊娠性エプーリスという良性の腫瘤状病変ができる場合もありますので、その場合は、お早めにかかりつけの歯科医院を受診して下さい。

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歯周病と早期低体重児出産

妊娠している女性が歯周病に罹患している場合、低体重児および早産の危険度が高くなることが指摘されています。
これは口の中の歯周病細菌が血中に入り、胎盤を通して胎児に直接感染するのではないかと言われています。 その危険率は実に7倍にものぼると言われ、タバコやアルコール、高齢出産などよりもはるかに高い数字となっています。
歯周病は治療だけでなく、予防が可能な疾患です。
生まれてくる元気な赤ちゃんのために、確実な歯周病の予防を行ないましょう。

妊婦における早期低体重児出産の危険率
妊婦における早期低体重児出産の危険率(J Periodontal 67; 1103-1113, 1996)

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誤嚥性肺炎

肺や気管は、咳をすることで異物が入らないように守られています。しかし、高齢になり、これらの機能が衰えると、唾液や飲食物が誤って肺に入り、肺炎を起こしてしまいます。
これを誤燕性肺炎といい、唾液中に含まれる細菌が主な原因です。
歯周病菌は肺炎の原因となるものが多いので、高齢、認知症、脳血管障害、手術後など、飲食物の飲み込みを上手く行なえない方は、特に注意が必要となります。
誤嚥性肺炎の原因となる細菌の多くは、歯周病菌であると言われており、誤嚥性肺炎の予防には歯周病のコントロールが重要になります。

骨粗鬆症

骨粗鬆症は、長年の生活習慣などにより、骨が弱くなる病気です。
全身的に骨が弱くなると、歯を支える歯周組織にも影響があると考えられています。
一方で、歯周病は、歯を支える歯周組織を破壊する病気です。歯槽骨が弱くなると歯周組織の破壊が進みやすくなるため、骨粗鬆症は歯周病を進行させる一因と考えられています。

メタボリックシンドローム

詳しいメカニズムは解明されていませんが、歯周病の病巣から放出されるLPS(歯周病菌由来の毒素)やTNFαは脂肪組織や肝臓のインスリン抵抗性を増加させ、血糖値を上昇させます。
また、重度歯周病患者では血中CRP値が上昇し、動脈硬化や心筋梗塞発症のリスク亢進と密接に関与すると考えられています。
さらには、この慢性炎症が個体の老化を促進するという論文も出てきました。
このように歯周病とメタボリックシンドロームの関連性が注目されています。

メタボリックシンドロームとは?

日本では、ウエスト周囲径(おへその高さの腹囲)が男性85cm女性90cmを超え、高血圧・高血糖・脂質代謝異常の3つのうち2つに当てはまるとメタボリックシンドロームと診断されます。

メタボリックシンドロームの診断基準

腹囲(おへその高さの周り)

男性85cm以上
女性90cm以上

(男女ともに、腹部CT検査の内臓脂肪面積が100㎝2以上に相当)

内臓脂肪の蓄積に加え、下記の2つ以上の項目があてはまるとメタボリックシンドロームと診断されます。

高血圧

最高(収縮期)血圧  150 mg/dL 以上
最低(拡張期)血圧  85 mg/dL 未満

高血糖

空腹時血糖値  110 mg/dL 以上

脂質異常

中性脂肪  150 mg/dL 以上
HDLコレステロール  85 mg/dL 未満

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